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草深い

くさぶかい
形容詞
1
標準
grassy
文例 · 用例
今、この悲しい詩人の霊は、雑司ヶ谷の草深い墓地の中に、一片の骨となって埋まっている。
室生犀星と佐藤春夫の二詩友を偲びつつ 小泉八雲の家庭生活 青空文庫
せっかく一身を立てさせようと思えばこそ、祖先伝来の田地を減らしてまで学資を給してくれた父を、まあ失望させたような有様で、草深い田舎にこの年まで燻ぶらせているかと思うと、何となく悲しい心持になってしまうのだ。
寺田寅彦 枯菊の影 青空文庫
それは大阪の市が南へ南へ伸びて行こうとして十何年か前までは草深い田舎であった土地をどんどん住宅や学校、病院などの地帯にしてしまい、その間へはまた多くはそこの地元の百姓であった地主たちの建てた小さな長屋がたくさんできて、野原の名残りが年ごとにその影を消していきつつあるというふうの町なのであった。
梶井基次郎 のんきな患者 青空文庫
」六「さて、聞かっしゃい、私はそれから檜の裏を抜けた、岩の下から岩の上へ出た、樹の中を潜って草深い径をどこまでも、どこまでも。
泉鏡花 高野聖 青空文庫
幼獣の歌黒い夜草深い野にあつて、一匹の獣が火消壺の中で燧石を打つて、星を作つた。
亡き児文也の霊に捧ぐ 在りし日の歌 青空文庫
黒い夜草深い野の中で、一匹の獣の心は燻る。
亡き児文也の霊に捧ぐ 在りし日の歌 青空文庫
黒い夜草深い野の中で――太古は、独語も美しかつた!
亡き児文也の霊に捧ぐ 在りし日の歌 青空文庫
が、その藩が一不祥事の為め瓦解に逢ふや、草深い武蔵野の貧農となつて身を晦ました。
岡本かの子 老主の一時期 青空文庫
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