悧好
悧好
名詞
標準
文例 · 用例
今東京から御客さんが来たそうだが、と言って私に話して聞かせるところだ――唖だが、悧好なものだぞい」こう言い聞かせた。
— 島崎藤村 『家(上巻)』 青空文庫
なにしろ、ああいう気紛れな人だから、種々な服装をしてみるんだろうよ……ある婦人があの人を評した言葉が好い、他が右と言えば左、他が白いと言えば黒いッて言うような人だトサ」「悧好そうな方ですねえ。
— 島崎藤村 『家(上巻)』 青空文庫
私もああいう悧好な人に成ってみたい――一日でも可いから……ああ、ああ、私の気が利かないのは性分だ……私はその事ばかし考えているんですけれど……」 こう言って、お雪は萎れた。
— 島崎藤村 『家(上巻)』 青空文庫
「話してるなんて……」と言って、お雪は子供の顔を眺めて、「ああ、もっと悧好な女に生れて来れば好かった。
— 島崎藤村 『家(上巻)』 青空文庫
「フウン――お前さんが五歳で、菊ちゃんが三歳――そう御悧好じゃ、御褒美を出さずば成るまい――菊ちゃんにも御土産が有りますよ」「御土産!
— 島崎藤村 『家(上巻)』 青空文庫
大きなフシ穴を一つ刳り拔いて了つた頃に、小父さんが來て見て呆れまして、『貴樣はもつと悧好な奴だと思つたら、存外馬鹿だナ。
— 島崎藤村 『幼き日』 青空文庫
お悧好な方だすよつてもう機持ちにおなりになつて、一本おきの二本などと大きい声で云つておいでになるのが聞えます。
— 與謝野晶子 『私の生ひ立ち』 青空文庫
馬は悧好なもので、家路につくと、足並も速い。
— 中谷宇吉郎 『雪後記』 青空文庫