救抜
救抜
名詞
標準
文例 · 用例
そして游さんは湮滅の期に薄っていた墓誌銘の幾句を、図らずも救抜してくれたのである。
— 森鴎外 『渋江抽斎』 青空文庫
彼女を淤泥の中から救抜する。
— 森鴎外 『雁』 青空文庫
それよりか人間は生を肯定して、己を世界の過程に委ねて、甘んじて苦を受けて、世界の救抜を待つが好いと云ふのである。
— 森鴎外 『妄想』 青空文庫
この頃自分は Philipp Mainlaender が事を聞いて、その男の書いた救抜の哲学を読んで見た。
— 森鴎外 『妄想』 青空文庫
して見ると牛商人の救抜が、一面堕落を伴つてゐるやうに、悪魔の失敗も、一面成功を伴つてゐはしないだらうか。
— 芥川龍之介 『煙草と悪魔』 青空文庫
但し罰をうければこそ、贖いもあると云う次第ゆえ、やがて御主の救抜を蒙るのも、それがしひとりにきわまりました。
— 芥川龍之介 『さまよえる猶太人』 青空文庫