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碧落

へきらく
名詞
1
標準
文例 · 用例
近い岸より、遠い山脈が襞目を碧落にくつきり刻み出してゐた。
岡本かの子 青空文庫
天は高く晴れ渡って碧落に雲無く、露けき庭の面の樹も草もしっとりとして、おもむきの有る夜の静かさに虫の声々すずしく、水にも石にも月の光りが清く流れて白く、風流に心あるものの幽懐も動く可き折柄の光景だった。
幸田露伴 蒲生氏郷 青空文庫
夫には風碧落を吹いて浮雲盡き、月東山に上つて玉一團とあつた。
夏目漱石 青空文庫
昼のように明るい冬の月が晃々と高くかかって、碧落千里の果てまでも見渡されるかと思われる大空の西の方から、一つの黒い影がだんだんに近づいてきた。
岡本綺堂 青空文庫
それには風碧落を吹いて浮雲尽き、月東山に上って玉一団とあった。
夏目漱石 青空文庫
別号碧落居、更然洞。
辻潤 風狂私語 青空文庫
彼は、群を離れたる鴻雁なれども、猶万里の扶揺を待つて、双翼を碧落に振はむとするの壮心を有す。
芥川龍之介 木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌) 青空文庫
俥の上から湖東の方を顧ると、此の春遊びにいつた三上山が平濶な野洲郡の碧落と緑樹と點綴せる上にくつきりと薄墨色に染まつて見えてゐる。
琵琶湖めぐり 湖光島影 青空文庫