芝見
しばみ
名詞
標準
scout hidden in the fields (during the Sengoku period)
文例 · 用例
なまじ取り繕ひたるところ無く、よしばみて見えざるところ、却つて嬉し。
— 幸田露伴 『花のいろ/\』 青空文庫
並んだ歯の一本がむしばみ腐蝕しはじめるとだんだんに隣の歯へ腐蝕が伝播して行くのを恐れるのであろう。
— 寺田寅彦 『自由画稿』 青空文庫
大都会の下町――そこにはあらゆる文化と廃頽の魔性の精がいて、この俊敏な青年の生命をいつかむしばみ白々しい虚無的な余白ばかりを残して仕舞った。
— 岡本かの子 『高原の太陽』 青空文庫
この上なく深いかなしみをも世間はしばしばみすごしている。
— LYKKENS KALOSKER 『幸福のうわおいぐつ』 青空文庫
しかるに後世方相の形が至ってにくさげなるより、方相を疫鬼と間違えたとみえ、安政またはその前に出た『三世相大雑書』などに、官人が弓矢もて方相を逐う体を図したのをしばしばみた。
— 蛇に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
同時に、いまの日本に急速にひろがりつつある不健全な時代錯誤、特権生活への架空な憧れと嫉妬のまじりあったような風潮も、青春の敏感な自意識をむしばみつつある。
— 宮本百合子 『日本の青春』 青空文庫
馬は主人を置去にして、そこここと手綱を引摺りながら、「かしばみ」の葉でも猟っているらしい。
— 島崎藤村 『藁草履』 青空文庫
「かしばみ」の実の路に落ちこぼれるのも爰です。
— 島崎藤村 『藁草履』 青空文庫