コトリ
コトリ異読 ことり
副詞副詞-と
標準
with a (light) tap
文例 · 用例
朝九時ごろ出入りのさかな屋が裏木戸をあけて黙ってはいって来て、盤台を地面におろす、そのコトリという音が聞こえると、今まで中庭のベンチの上で死んだように長くなって寝そべっていた猫が、反射的に飛び起きて、まっしぐらに台所へ突進する。
— 寺田寅彦 『試験管』 青空文庫
それももちろん結局は生理的であるとも言われようが、しかし、あらゆるいろいろの類似の「コトリ」という騒音の中で、特別な一つの種類であるところのさかな屋の盤台の音を瞬時に識別する能力はやはり驚くべきものである。
— 寺田寅彦 『試験管』 青空文庫
コトリコトリと音がする。
— 夢野久作 『あやかしの鼓』 青空文庫
それは白い診察着を着た若い男らしく、私が坐っているコンクリートの床よりも一尺ばかり高くなっている板張りの廊下を、何か考えているらしい緩やかな歩度でコトリコトリと近付いて来るのであったが、やがて私の檻の前まで来るとピッタリと立ち止まった。
— 夢野久作 『怪夢』 青空文庫
ミチコサン新美南吉 ミチコサンガ、コトリヤノ マヘマデ クルト、シラナイ オバサンガ、ウバグルマノ ナカノ ニモツヲ ナホシテ ヰマシタ。
— 新美南吉 『ミチコサン』 青空文庫
」ト コトリヲ ミセテ ヤリマシタ。
— 新美南吉 『ミチコサン』 青空文庫
ケレド、アカチヤンハ、コトリヲ ミナイデ、ミチコサンノ カホヲ ミテ ヰテ ニツコリ ワラヒマシタ。
— 新美南吉 『ミチコサン』 青空文庫
人がいるのかいないのか、コトリとも音がしない。
— 新美南吉 『川』 青空文庫
作例 · 標準
夜中に、何かがコトリと落ちる音がして目が覚めた。
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彼女はカップをテーブルにコトリと置いて、一息ついた。
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静かな部屋に、時計の針がコトリと進む音が響く。
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