高やか
たかやか
形容動詞
標準
文例 · 用例
雨の夜 庭の芭蕉のいと高やかに延びて、葉は垣根の上やがて五尺もこえつべし。
— 樋口一葉 『あきあはせ』 青空文庫
折しもおもての方にあたりて、高やかに罵る聲す。
— 萩原朔太郎 『花あやめ』 青空文庫
裏庭から横露地を玄関前へタッタッタッと乗出して、往来へ出るや否や左へ一曲り、「ハヨ――ッ」 と言う子供声、高やかに、早や蹄の音も聞こえなくなってしまった。
— 夢野久作 『名君忠之』 青空文庫
そうして流石は斯界の権威と首肯かれる手練さと周到さをもって、一点の曇りもない、玲瓏玉のような少女の全身を、残る隈なく検査して終いましたが、やがてホッとしたように肩で息をつきますと、両腕を高やかに組んで、少女の屍体をジッと見下したまま、真黒い鉄像のように動かなくなりました。
— 夢野久作 『ドグラ・マグラ』 青空文庫
今まで弛み加減になっていた私の全神経は、正木博士の高やかな笑いの波動のうちに、見る見る一パイに緊張して来たのであった。
— 夢野久作 『ドグラ・マグラ』 青空文庫
一方に臓腑は腹の皮と一緒に襤褸切れを見るように黒ずみ縮んでピシャンコになってしまい、肋骨や、手足の骨が白々と露われて、毛の粘り付いた恥骨のみが高やかに、男女の区別さえ出来なくなっている。
— 夢野久作 『ドグラ・マグラ』 青空文庫
その十分に調子付いた見物の亢奮的喝采の裡に、コサック式の白い外套、白い帽子、白手袋、白長靴、銀拍車という扮装で、白馬に跨ったナイン嬢は、手綱を高やかに掻い繰りながら現われたが、私の居る特等席の正面七八間の処まで来て馬を止めると、見物一同に向って嫣然に一礼をした。
— 夢野久作 『暗黒公使』 青空文庫
腕を高やかに組みながら……。
— 夢野久作 『幽霊と推進機』 青空文庫