蔦紅葉
つたもみじ
名詞
標準
maple
文例 · 用例
私は芝居で見る黙阿弥作の「蔦紅葉宇都谷峠」のあの文弥殺しの場面を憶い起して、婚約中の男女の初旅にしては主人はあまりに甘くない舞台を選んだものだと私は少し脅えながら主人のあとについて行った。
— 岡本かの子 『東海道五十三次』 青空文庫
林は全く黄葉み、蔦紅葉は、真紅に染り、霧起る時は霞を隔て花を見るが如く、日光直射する時は露を帯びたる葉毎に幾千万の真珠碧玉を連らねて全山|燃るかと思はれた。
— 國木田独歩 『空知川の岸辺』 青空文庫
書齋は郁子の棚上の表の階上にあつたが、秋は鍵の手の壁から蔦紅葉が實に明るく反射した。
— 北原白秋 『白南風』 青空文庫
書斎は郁子の棚上の表の階上にあつたが、秋は鍵の手の壁から蔦紅葉が実に明るく反射した。
— 北原白秋 『白南風』 青空文庫
渋色の樹肌には真っ赤な蔦紅葉が絡んでいた。
— 佐左木俊郎 『熊の出る開墾地』 青空文庫
そして杉の木にからみついてゐる、眞赤な蔦紅葉を手でむしり取つた。
— 島木健作 『續生活の探求』 青空文庫
おくつきを守り申すやむら紅葉 鳴雪神杉や三百年の蔦紅葉からかねの鑄ぬきの門や薄紅葉 華厳の滝のほとりにて手折れる一枝の紅葉を都への家土産にとて携へ日光停車場に至れば一群の紅粧来りて一枝の秋色を請ふ。
— 正岡子規 『日光の紅葉』 青空文庫
(十一月十日)墓地はしづかなおべんたうをひらく梅干あざやかな飯粒ひかる行乞即事あなもたいなやお手手のお米こぼれますまぶしくもわが入る山に日も入つた高知城お城晴れわたる蔦紅葉銅像おごそか落つる葉もなく土佐路所見重荷おもけど人がひく犬がひく 十一月十一日 晴、滞在。
— 種田山頭火 『四国遍路日記』 青空文庫
作例 · 標準
秋の深まりとともに、山々は蔦紅葉に彩られ、見事な景色を作り出す。
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庭の隅にある蔦紅葉が、太陽の光を受けて鮮やかに輝いていた。
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京都の寺院では、紅葉の季節になると美しい蔦紅葉が観光客を魅了する。
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