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虎視

こし
名詞
1
標準
文例 · 用例
はじめから、そのつもりで両方が虎視眈々、何か「きっかけ」を作ろうとしてあがきもがいた揚句の果の、ぎごちないぶざまな小細工に違いないのだ。
太宰治 チャンス 青空文庫
もっとも、社内にあって良い地位を虎視眈眈とねらっている連中ならば、たとえば編輯長の前ではあくまで慇懃であってもらいたいものだが、しかし先ず新参の見習記者には用のない話だ。
織田作之助 青春の逆説 青空文庫
出奔した前太子は晋の力を借りて衛の西部に潜入し虎視眈々と衛侯の位を窺う。
中島敦 弟子 青空文庫
一八八九年の三月、アピア湾内には、米艦二隻英艦一隻が独艦三隻と対峙し、市の背後の森林にはマターファの率いる叛軍が虎視|眈々と機を窺っていた。
中島敦 光と風と夢 青空文庫
そこを何んとかして一つと、虎視眈眈としてるんだ。
横光利一 旅愁 青空文庫
その動揺こそ、今は表面から姿をかくしながら、虎視眈々と機会をうかがっている旧軍閥、反動者のつかむところとなる。
宮本百合子 私たちの建設 青空文庫
剣の立つ逞しい侍が五人一隊をなして、左膳からは乾雲丸を、栄三郎からは坤竜丸を取りあげんものと、虎視眈々と暗中に策動しつつあるに相違ないのだ。
乾雲坤竜の巻 丹下左膳 青空文庫
それにピッタリ当てはまっているのだから、神尾喬之助、狂ったと見せて、狂ったどころか、内実は虎視眈々、今にも、長|刃、灯を割いて飛来しそう……。
新版大岡政談 魔像 青空文庫