目文字
めもじ
名詞
標準
文例 · 用例
太宰さんと初めてお目もじしたとき他に二、三人のお友達と御一緒でいらっしゃいましたが、お話を伺っておりますときに私の心にピンピン触れるものがありました。
— 遺書 『雨の玉川心中』 青空文庫
容易にはまたとお目もじも叶うまじと存ぜられ候。
— 鈴木三重吉 『千鳥』 青空文庫
さそくに屋敷へ帰り、おさしずどおり、殿さまに申しあげ候ところ、万々のことめでたく運び候まま、お喜びくだされたくこのご恩は、田鶴一生忘れまじく、またの日、お身親しくお目もじもかないえばと、夢のまにまにそのこと念じまいらせ候。
— のろいのわら人形 『右門捕物帖』 青空文庫
そのつづき、――「ちかきうちに私も帰り申し候につき、くわしきことはお目もじの上申しあげそうろう。
— 岩野泡鳴 『耽溺』 青空文庫
では、お目もじの上、いろいろと。
— 菊池寛 『貞操問答』 青空文庫
久う御目もじ致さず候中に、別の人のやうに総て御変り被成候も、私には何とやら悲く、又|殊に御顔の羸、御血色の悪さも一方ならず被為居候は、如何なる御疾に候や、御見上げ申すも心細く存ぜられ候へば、折角御養生|被遊、何は措きても御身は大切に御厭ひ被成候やう、くれぐれも念じ上候。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
私事恥を恥とも思はぬ者との御さげすみを顧ず、先頃|推して御許まで参し候胸の内は、なかなか御目もじの上の辞にも尽し難くと存候へば、まして廻らぬ筆には故と何も記し申さず候まま、何卒々々|宜く御汲分被下度候。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
さまざまに諦め申候へども、此の一事は迚も思絶ち難く候へば、私相果て候迄には是非々々一度、如何に致候ても推して御目もじ相願ひ可申と、此頃は唯其事のみ一心に考居り申候。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫