歩を突く
ふをつく
表現動詞-五段-カ行
標準
to advance a pawn
文例 · 用例
平手将棋では第一手に、角道をあけるか、飛車の頭の歩を突くかの二つの手しかない。
— 織田作之助 『可能性の文学』 青空文庫
端の歩を突くのは手のない時か、序盤の駒組が一応完成しかけた時か、相手の手をうかがう時である。
— 織田作之助 『可能性の文学』 青空文庫
だから、第一手に端の歩を突くのは、まるで滅茶苦茶で、乱暴といおうか、気が狂ったといおうか、果して相手の木村八段(現在の名人)は手抜きをした。
— 織田作之助 『可能性の文学』 青空文庫
人びとは「こんど指す時は真中の歩を突くだろう」と嘲笑的な蔭口をきいた。
— 織田作之助 『勝負師』 青空文庫
かつて大崎八段と対局した時、いきなり角頭の歩を突くといふ奇想天外の手を指したことがある。
— 織田作之助 『聴雨』 青空文庫
それとも一六歩と別の端の歩を突くだらうかなどと、しきりに想像をめぐらし、翌日の新聞を待ち焦れた。
— 織田作之助 『聴雨』 青空文庫
素人考へでいへば、局面にもあるだらうが、まづ端の歩を突く時は相手に手抜きをされる惧れがある。
— 織田作之助 『聴雨』 青空文庫
さうしてまた花田との将棋でそれと同じ意味の左端の歩を突くことが再び自分の敗因になるだらうとは、夢にも思はなかつたのである。
— 織田作之助 『聴雨』 青空文庫