京染
きょうぞめ
名詞
標準
Kyoto dyeing
文例 · 用例
その隣の露店は、京染|正紺請合とある足袋の裏を白く飜して、ほしほしと並べた三十ぐらいの女房で、中がちょいと隔っただけ、三徳用の言った事が大道でぼやけて分らず……但し吃驚するほどの大音であったので、耳を立てて聞合わせたものであった。
— 泉鏡花 『露肆』 青空文庫
加茂の水ありて、京染の名は流るゝなり。
— 幸田露伴 『水』 青空文庫
」と私は、私にその話をしてくれた、一軒おいて隣の京染屋のお内儀さんにきいてみた。
— 平林初之輔 『私はかうして死んだ!』 青空文庫
ところが、京染屋のお内儀の話によると、玉村という男の引っ越しの時には、別に運送屋が来た様子はなく、本人はトランク一つもってタクシーで行ったきりで、その翌くる日差配が来て貸家の札をはって行ったということであった。
— 平林初之輔 『私はかうして死んだ!』 青空文庫
彼は先へ歩を移し、後は馳け降りる勢いで室内を見てから、一隅に露出された南京染付の水鉢に片肱をかけて休んだ。
— 横光利一 『旅愁』 青空文庫
そこで色々と手を尽して探しているうちにヤットの事で、当時、福岡の簀子町という処に京染悉皆屋の小店を開いていた渡り者のGという三十男を引っ張って来て間に合わせる事になったが、そんな経緯のために、一時絶えかけていた呉家の血統に絡まる伝説が、八釜しく復活していたところだったので研究上、非常に便宜であった。
— 夢野久作 『ドグラ・マグラ』 青空文庫
……すると又都合のいい事には、T子の姉婿のGという京染|悉皆屋が、仕様のないニヤケ男の好色野郎で、婿入りをすると間もなく、義妹のT子に云い寄りはじめて、恐ろしく執拗いので困っている矢先だったから、Wに誘いをかけられたT子は二つ返事で家を飛出して、福岡でWとコッソリ同棲する事になった。
— 夢野久作 『ドグラ・マグラ』 青空文庫
綱手と、深雪とが、七瀬が、旅着と、その着更のほか、白無垢まで持ち出してしまったので、新調の振袖も、総|刺繍の打掛も、京染の帯も、惜しんでおれなかった。
— 直木三十五 『南国太平記』 青空文庫
作例 · 標準
彼女は京都旅行のお土産に、素敵な京染の帯を選んだ。
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この呉服店では、伝統的な京染の着物が多く取り扱われている。
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祇園祭の時期になると、街ゆく人々の装いに京染の華やかさが増す。
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