寺詣で
てらもうで
名詞
標準
文例 · 用例
反歌ひりへうと笛が鳴るから夏祭|三神丸に小舟さもらふ宮永の媼海老腰や家の子の媼、寺詣で左手後あて、片手杖、なむなむの媼、和子よしと、こなたかなしと、ひさびさぞよくわせぬとぞ、せはしとぞ、早や膳まゐる。
— 北原白秋 『夢殿』 青空文庫
忠通もそれをよく知っているので、法性寺詣でのときに限って、決して女子を伴って行ったことはなかった。
— 岡本綺堂 『玉藻の前』 青空文庫
お身が河原で玉藻にめぐり逢うたのは、彼女が法性寺詣での戻り路であった。
— 岡本綺堂 『玉藻の前』 青空文庫
「法性寺詣でか、兼輔と連れ舞うて……。
— 岡本綺堂 『玉藻の前』 青空文庫
まこと今宵は左少弁殿と言いあわせて、法性寺詣でに忍び出たに相違ござりませぬ」「むむ。
— 岡本綺堂 『玉藻の前』 青空文庫
もうひとつには、玉藻の三井寺詣でを待ち受けて、遠矢に掛けようとした事も忠通に知られている。
— 岡本綺堂 『玉藻の前』 青空文庫
甚太夫は喜三郎の話を聞きながら、天運の到来を祝すと共に、今まで兵衛の寺詣でに気づかなかった事を口惜しく思った。
— 芥川龍之介 『或敵打の話』 青空文庫
お寺詣でに来て鬼瓦を見て女房を思いだして泣きだす、という、なるほど確かに滑稽で、一応笑わざるを得ませんが、同時に、いきなり、突き放されずにもいられません。
— 坂口安吾 『文学のふるさと』 青空文庫