どちらからとも無く
どちらからともなく
表現副詞
標準
both
文例 · 用例
と、どちらからともなく、つと寄った――。
— 岡本かの子 『窓』 青空文庫
宮子が結婚する頃には、その学生は東京の大学へはいっていたので、既にどちらからともなく関係が切れており、宮子もその男のことはいつか忘れてしまった。
— 織田作之助 『それでも私は行く』 青空文庫
ぼくらは暫く物も言わず向きあったまま突っ立っていたが、やがて滑稽なことだが、どちらからともなく坂を下り始めた。
— 織田作之助 『ひとりすまう』 青空文庫
そのうちに、どちらからともなく、笑いだしてしまいました。
— 新美南吉 『草』 青空文庫
合の隔ての襖が一斉に、どちらからともなく蹴開かれて、敷居越しに白刃が入り乱れ、遂には二つの大広間をブッ通した大殺陣が展開されて行った。
— 夢野久作 『近世快人伝』 青空文庫
最後の電鳴のはげしさに、思わずすがりついた新子を掻き抱くと、どちらからともなく、唇を合わせてしまった楽しい秘密も……。
— 菊池寛 『貞操問答』 青空文庫
六朗とは、彼がいつか新潮の交遊記の中に書いてゐた如く、直木三十五の告別式の時にほんの暫時であったが、どちらからともなく和やかなはなしをかけて、十年戦争も屁となってしまったが、三郎とは、その時、僕からおい!
— 牧野信一 『喧嘩咄』 青空文庫
すると、若い男女の二人は前からの争いのまま、どちらからともなく不機嫌そうに接吻した。
— 横光利一 『欧洲紀行』 青空文庫
作例 · 標準
二人はどちらからともなく手を取り合った。
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いつの間にか、どちらからともなく歌い始めた。
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その話は、どちらからともなく広まっていった。
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