御饌
ごせん
名詞
標準
文例 · 用例
ただ稲荷は保食神の腹中に稲生りしよりの「いなり」で、御饌津神であるその御饌津より「けつね」即ち狐が持出されたまでで、大黒様(太名牟遅神)に鼠よりも縁は遠い話である。
— 幸田露伴 『魔法修行者』 青空文庫
いっしょに散歩をする、御饌をたべる、まるで御嫁さんのようになった。
— 夏目漱石 『趣味の遺伝』 青空文庫
「御饌は食べないのか。
— 森鴎外 『半日』 青空文庫
名刺を御饌粒で門へ貼り付けるのでしょう。
— 夏目漱石 『吾輩は猫である』 青空文庫
和歌山県の神主の総取締りする人が新聞で公言せしは、神社は正殿、神庫、幣殿、拝殿、着到殿、舞殿、神餐殿、御饌殿、御炊殿、盛殿、斎館、祓殿、祝詞屋、直殿、宿直所、厩屋、権殿、遙拝所の十八建築なければ設備全しと言うべからずとて、いかに神林大いに茂り四辺神さびたる神社を見るも、設備足らずとてこれを滅却す。
— 南方熊楠 『神社合祀に関する意見』 青空文庫
此神の子として、若室|葛根神(記)の名を伝へて居るのは、寧、御饌神即厨の神とする説の方がよい。
— 魂と姿との関係 『小栗外伝(餓鬼阿弥蘇生譚の二)』 青空文庫
御饌つ国 野島の海部の船にしあるらし(万葉巻六)赤人の歌は人麻呂のに比べると、全体として内容的になつて、形式美をあまり重んじてゐない。
— 折口信夫 『叙景詩の発生』 青空文庫
或は御饌津と書し、或は御気と書す。
— 高木敏雄 『比較神話学』 青空文庫