狂院
きょういん
名詞
標準
文例 · 用例
二三度顛狂院に送られもした。
— 中原中也 『ヂェラルド・ド・ネルヴァル』 青空文庫
そうでなければ、人々は口々に饒舌っていても世界は癲狂院かバベルの塔のようなものである。
— 寺田寅彦 『言語と道具』 青空文庫
その春、私が連れて行かれたその狂院に咲き満ちて居た桜の花のおびただしさ、海か密雲に対するように始め私は茫漠として美感にうたれて居るだけでした。
— 岡本かの子 『病房にたわむ花』 青空文庫
仮令それが癲狂院であっても、私は行かないであろうか?
— 中島敦 『光と風と夢』 青空文庫
彼は私と同じ都に生れ、同じ様に病弱で、身を持ち崩し、人に嫌われ、悩み、果は、(之だけは違うが)癲狂院で死んで行った。
— 中島敦 『光と風と夢』 青空文庫
そのために伝右衛門は発狂して松沢村の癲狂院に送られてしまった。
— 佐左木俊郎 『殺人迷路』 青空文庫
ただし問題を、癲狂院でなしに他の方へ転じてもらおう」と彼に似げない味のある言葉を吐いた。
— 小栗虫太郎 『黒死館殺人事件』 青空文庫
」 その数時間後、二人の同乗した寝台車が、折から茜色の雪解跡をついてB癲狂院の門を潜った。
— 小栗虫太郎 『聖アレキセイ寺院の惨劇』 青空文庫