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捲れ

まくれ
名詞
1
標準
文例 · 用例
……トタンに額を打って、鼻頭に浸んだ、大粒なのに、むっくと起き、枕を取って掻遣りながら、立膝で、じりりと寄って、肩まで捲れた寝衣の袖を引伸ばしながら、「もし、大分漏りますが、もし葉越さん。
泉鏡花 草迷宮 青空文庫
唇が娘時代のように捲れ気味に、片隅へ寄ると其処に微笑が泛ぶ。
岡本かの子 老妓抄 青空文庫
何処か寂然として、瓢逸な街路便所や古塀の壁面にいつ誰が貼って行ったともしれないフラテリニ兄弟の喜劇座のビラなどが、少し捲れたビラじりを風に動かしていたりする。
岡本かの子 巴里の秋 青空文庫
さも貴女と御新造さんが烟に捲れて赤い舌で嘗められていなさるようで、私あ身体へ火がつくようだ。
泉鏡花 式部小路 青空文庫
箪笥や鏡台なんか並んでいる店の方では、昨夜お座敷の帰りが遅かったとみえて、女が二人まだいぎたなく熟睡していて、一人|肥っちょうの銀杏返しが、根からがっくり崩れたようになって、肉づいた両手が捲れた掻巻を抱えこむようにしていた。
徳田秋声 挿話 青空文庫
おつぎは「おゝ冷てえ」といひながら竈の口から捲れて出る※へ手を翳して「今朝は芋の水氷つたんだよ」とお袋の方を向いていつた。
長塚節 青空文庫
天葢というても兩端が蕨のやうに捲れた狹い松板を二|枚十|字に合せたまでのものに過ない簡單なものである。
長塚節 青空文庫
壁を塗る時格子目から内側へ捲くれ出た泥の一つ/\がだん/\に白つぽく乾いて明るく成つた時勘次は又内側から塗つて捲れて出た一つ/\を一|帶に隱した。
長塚節 青空文庫