土壇
どだん
名詞
標準
dirt mound
文例 · 用例
けれども、決着の土壇場に、保険会社から横槍が出た。
— 太宰治 『花火』 青空文庫
…… 我が手で、鉄砲でうった女の死骸を、雪を掻いて膚におぶった、そ、その心持というものは、紅蓮大紅蓮の土壇とも、八寒地獄の磔柱とも、譬えように口も利けぬ。
— 泉鏡花 『神鷺之巻』 青空文庫
「添われぬ位なら一層死にます」 と親には云いながら、女には土壇場で、「お前はおれを欺すのじゃあるまいね」 と今一度念を押したくなるのは、その女の鼻の表現の底に横たわる冷やかな或るものに感じている証拠ではありますまいか。
— 夢野久作 『鼻の表現』 青空文庫
けれど早期の開戦はないだろうと踏み、ペルシャ湾沖から紅海に入ってスエズ運河を抜けるコースに、土壇場の変更は加えませんでした。
— 富田倫生 『本の未来』 青空文庫
落ちかかった夕陽が赤々と土壇のあたりに散り敷いて、心気もまたしんしんと澄み渡り、まことに競射にはこの上もなくお誂えの夕まぐれです。
— 仙台に現れた退屈男 『旗本退屈男 第七話』 青空文庫
しかし、そのまに土壇のまわりは、数本の百目ろうそくが立て廻されて、赤々と輝くばかり――。
— 仙台に現れた退屈男 『旗本退屈男 第七話』 青空文庫
土壇のあたり、皎々としてまばゆく照り栄え、矢場のここかしこ仙台藩士の色めき立って、打ち睨むその目、にぎりしめる柄頭、一抹の殺気妖々としてたなびきながら、主水之介が手にせる重籐、キリキリとまた音もなく引き絞られたかと思われるや、ヒュウと弦音高く切って放たれたかと見るまに的は五寸、当りは黒星――。
— 仙台に現れた退屈男 『旗本退屈男 第七話』 青空文庫
――的は二寸――」 サラリ、土壇近くの焔がゆらめいたかと見るまに、同じくプツリ黒星!
— 仙台に現れた退屈男 『旗本退屈男 第七話』 青空文庫
作例 · 標準
庭に土壇を築いて花を植えた。
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昔の家には、かまどの周りに土壇があったそうだ。
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子供たちは土壇の上で秘密基地を作って遊んだ。
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標準
dirt walls on the inside of the sunken hearth in a tea room
作例 · 標準
茶室の炉の周りには、特有の土壇が設えられている。
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土壇は茶室の雰囲気を引き締める役割を持つ。
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師匠が土壇の手入れの仕方を教えてくれた。
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標準
platform made of dirt used to perform executions (decapitations) in the Edo period
作例 · 標準
江戸時代の処刑場には、罪人の首を落とすための土壇があった。
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その土壇は、多くの悲劇の歴史を見てきたのだろう。
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歴史書には、土壇での処刑の様子が詳細に記されている。
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