遠縁
とおえん
名詞名詞-の形容詞
標準
distant relative
文例 · 用例
芸者屋をしている表店と彼女の住っている裏の蔵附の座敷とは隔離してしまって、しもたや風の出入口を別に露地から表通りへつけるように造作したのも、その現われの一つであるし、遠縁の子供を貰って、養女にして女学校へ通わせたのもその現われの一つである。
— 岡本かの子 『老妓抄』 青空文庫
私は、そうだと答えたかったのだけれど、そうすると、なんだかお金持の子供を鼻にかけるようで私のロマンチックな趣味に合わなかったから、いやちがう、僕はあの家の遠縁に当る苦学生であるが、そんなことは、どうでもいい、十年ぶりでやっと思いが叶って逢えたのだ。
— 太宰治 『デカダン抗議』 青空文庫
官立大学で経済を学んでいたために、父亡き後の母は、この遠縁に当って足繁く自家へ出入する青年を、何かと相談相手にして、いわば私との恋仲も黙許よりも、寧ろ奨励する形で、結婚にまで熟するのは容易な道行でありました。
— 岡本かの子 『扉の彼方へ』 青空文庫
この洋行帰りの青年紳士は、室子の家の遠縁に当り、嘗て彼女をスカールへ導き、彼女に水上選手権を得させ、スポーツの醍醐味も水の上の法悦も、共に味わせて呉れた男だった。
— 岡本かの子 『娘』 青空文庫
元は山城屋と同村の遠縁に当る某家から出て、十五の年から二十年近くも、江戸の大名を二三ヶ所も渡り奉公に歩いて居た。
— 岡本かの子 『かやの生立』 青空文庫
芸者屋をしている表店と彼女の住っている裏の蔵附の座敷とは隔離してしまって、しもたや風の出入口を別に露地から表通りへつけるように造作したのも、その現れの一つであるし、遠縁の子供を貰って、養女にして女学校へ通わせたのもその現れの一つである。
— 岡本かの子 『老妓抄』 青空文庫
呼ばれたのは、知事の君が遠縁の法学生、この邸に奇寓する食客であるが、立寄れば大樹の蔭で、涼しい服装、身軽な夏服を着けて、帽を目深に、洋杖も細いので、猟犬ジャム、のほうずに耳の大いのを後に従え、得々として出懸ける処、澄ましていたのが唐突に、しかも呼棄てにされたので。
— 泉鏡花 『黒百合』 青空文庫
その一人は秋山男爵にして、一人は博士の遠縁に当る雲井文彦という青年紳士なるが、いずれも博士が、まだ出発せざる以前より深くも嬢に心をよせ己が胸中のありたけを打ち明けしも、嬢は二人の情に絆されていずれとも答えかねしが、今二人のこの申込に対し、親を思うに厚き嬢は遂にその言を容れたり。
— 押川春浪 『月世界競争探検』 青空文庫
作例 · 標準
彼は私の母方の遠縁にあたる。
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結婚式で、今まで会ったことのない遠縁の親戚と再会した。
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遠縁ながらも、お互いを大切にしている。
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