棺槨
かんかく
名詞
標準
文例 · 用例
検事は胸苦しくなった息をフウッと吐き出して、「それでは、オフェリヤの棺槨の外から、君が風間九十郎を透視した理由を聴こう。
— 小栗虫太郎 『オフェリヤ殺し』 青空文庫
ことに棺槨の定義を明かにすることによって、墓制変遷の年代を考定すべき重要なる史料さえもそこに存しているのである。
— 喜田貞吉 『遺物・遺蹟と歴史研究』 青空文庫
脳実質は血液豊富にして、稍、軟弱」 王の遺骸は黒樫の棺槨におさめ、ウルム湖畔にある陸繋島のシュロスベルヒ(城の山)という丘の上にある古城(ルウドイヒ二世が造営した新城にたいしていう)に移し、王が幼なかった頃、起居した「マク王の部屋」に安置して椰子の葉と薔薇の花で蔽った。
— 久生十蘭 『泡沫の記』 青空文庫
ゆゑにその屍をいるゝ所の棺槨には恒久的材料なる石材を用ひた。
— 伊東忠太 『日本建築の發達と地震』 青空文庫
もつとも棺槨も最初は木材で作つたが、發達して石材となつたのである。
— 伊東忠太 『日本建築の發達と地震』 青空文庫
大徳寺より道の警固きびしく、武士どもかためたり、弟美濃守秀長奉行をなせり、棺槨のよそほひ金繍をかざり、玉の瑶珞をかがやかせり。
— 第八分冊 『新書太閤記』 青空文庫
はや冬風のすさぶ中、許都郊外の南原に、立派な棺槨(墓地)が築かれた――。
— 孔明の巻 『三国志』 青空文庫
高陵の地、父の墓のかたわらに、棺槨衣衾の美を供えて、孫権はあつく葬った。
— 赤壁の巻 『三国志』 青空文庫