聞き惚れる
ききほれる
動詞-一段動詞-自動詞
標準
to listen to in an ecstasy
文例 · 用例
梓はト胸を突いた様子で、「希代なことがあるんですよ、お上人、読んでいましたのは御存じの雨月なんですが、私もなぜか自分の声に聞き惚れるほど、時々ぞッぞッとしちゃあその度に美しい冷い水を一雫ずつ飲むようで、唾が涼しいんです。
— 泉鏡花 『湯島詣』 青空文庫
柔い黒羅紗の外套の色沢、聞き惚れるような軟やかな編上げの靴の音なぞはいかに彼の好奇心をそそったろう。
— 島崎藤村 『桜の実の熟する時』 青空文庫
」 少し薄睨みでみち子がそう云うまで、傍にいたものらは、二人のすらすらと早く運ぶ会話に聞き惚れるようにしんと黙っていた。
— 横光利一 『旅愁』 青空文庫
この笛を吹きさえすれば、鳥獣は云うまでもなく、草木もうっとり聞き惚れるのですから、あの狡猾な土蜘蛛も、心を動かさないとは限りません。
— 芥川龍之介 『犬と笛』 青空文庫
」「はいその旦那様のお鼓が」「盲目千人に何が判る」「そうおっしゃられればそれまでですが、一度お鼓が鳴り出しますと、三味線、太鼓、四つ竹までが、一時に音色をとめてしまって、それこそ家中|呼吸を殺し、聞き惚れるのでございますよ」「有難迷惑という奴さな。
— 国枝史郎 『名人地獄』 青空文庫
風、雨、鳥の音、何でも耳引立てて真から聞き惚れる。
— 徳冨蘆花 『漁師の娘』 青空文庫
ぼくはテキヤさんのタンカを聞いて歩くのが大好きで、うまいのがあって思わず聞き惚れる。
— 三代目 三遊亭金馬 『符牒の語源』 青空文庫
彼はみずからいかなる楽器をもうまく演奏することができなかったので、達人の技芸に接するとそれに聞き惚れるのだった。
— JEAN CHRISTOPHE 『ジャン・クリストフ』 青空文庫
作例 · 標準
「わあ、なんて澄んだ歌声なんだろう」と、彼女の独唱に思わず聞き惚れてしまった。
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静かな夜の森で、遠くから聞こえてくるフクロウの声にじっと聞き惚れる。
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名バイオリニストの奏でる繊細な旋律に、観客は皆、時が経つのも忘れて聞き惚れていた。
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「お父さんの語る昔話は、いつ聞いても不思議な魅力があって聞き惚れちゃうね」
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