止みがたい
やみがたい
形容詞
標準
irresistible
文例 · 用例
一方に於て、彼はその風流哲學を徹底させ、身を以て藝術を完成させようとする芭蕉的人生觀を持しながら、一方に於ては之れに裏切り、憤激して一切を破壞しようとする所の、矛盾の止みがたい苦惱があつた。
— 萩原朔太郎 『室生犀星君の飛躍』 青空文庫
第四章 抽象観念と具象観念1 前章に述べた如く、主観主義の芸術は「観照」でなく、現実の充たされない世界に於て自我の欲情する観念(理念)を掲げ、それへの止みがたい思慕からして、訴え、歎き、哀しみ、怒り、叫ぶところの芸術である。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
その宗教情操の本質とは、時空を通じて永遠に実在するところの、或るメタフィジカルのものに対する渇仰で、霊魂の故郷に向えるのすたるじや、思慕の止みがたい訴えである。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
更にまた、その上のとし子の苦しみは、子供が育つに連れて、その一枚のきものにも、出来る丈けの派手を見せたい母親の止みがたい見栄から、一層経済上の窮迫に対する不平が昂じて来た事であつた。
— 伊藤野枝 『乞食の名誉』 青空文庫
然し、何を書くべきか、私は真実書かずにはゐられぬやうな言葉、書かねばならぬ問題がなく、書き表はさねば止みがたい生き方も情熱もなかつたのだ。
— 坂口安吾 『暗い青春』 青空文庫
それでも是非とも今に今身を退かねばならぬという止みがたい事情でもあるなら、ほかにしかたがない、その場合に処すべき非常手段について参考となるべきことを細かに書中にしてやったのであった。
— 近松秋江 『霜凍る宵』 青空文庫
彼が止みがたい放浪を感ずるのも、一つにはこの狂燥の染が、あまりやるせないリズムを低く響かせるから。
— 坂口安吾 『黒谷村』 青空文庫
老婆と女中は驚いて、「旦那が先客でありますぞい、おとまりなさいまし」とすすめたが、決心止みがたいこと磐石の及ばざる面影を見出したので、「又だうぞ」と言ひながら奥から提灯を持ち出してきて無理に凡太に持たせた。
— 坂口安吾 『黒谷村』 青空文庫
作例 · 標準
彼女の魅力は、見る者すべてにとって止みがたいものだった。
幻辭AI · gemini-2.5-flash
その歌声には、聴く者を惹きつける止みがたい魔力がある。
幻辭AI · gemini-2.5-flash
彼の熱意に、私は止みがたい感動を覚えた。
幻辭AI · gemini-2.5-flash