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掻き起こす

かきおこす
動詞
1
標準
文例 · 用例
何となく奇岩めいた姿つきで、高峯一端の清韻を帯び、そのうえ雲霧を掻き起こすような気もちのものを尊ぶことは実際である。
室生犀星 庭をつくる人 青空文庫
侍僧が掻き起すと、碁一局打とう、と春久に挑んだ。
幸田露伴 連環記 青空文庫
」 正隆は、どこか寝ぼけたようで、はっきりしない頭を、強いて掻き起すようにしながら、垣内の言葉をそのまま、書取した。
宮本百合子 渋谷家の始祖 青空文庫
然し、僕が今この人の名を呼ぶのはこれ等古い人達の苔蒸した記憶を掻き起す為めでは無い。
木下尚江 政治の破産者・田中正造 青空文庫
袖をまくし上げて砂を掻き起すと、下から黒い土が出て来た。
魯迅 白光 青空文庫
すると桃色と灰色の着物きて煖炉の傍に黙つて坐つてゐた「月日」は立上つて消えた火を掻き起す。
仏蘭西近代抒情詩選 珊瑚集 青空文庫
人或いは小生のこの挙を以て、折角世に忘れられんとしつつある記憶を新たならしむるものにして、例えば癒合しつつある古疵を掻き起すものなるべしとの注意を賜わるものこれ有り候う。
喜田貞吉 「特殊部落研究号」発刊の辞 青空文庫
宇宙人生のかくれたる意義を掻き起すと稱へながら、油乾ける火盞に暗黒の燈火を點ずるが如き痴態を執るものではなかつた。
蒲原有明 新しき聲 青空文庫