来落
らいおち
名詞
標準
文例 · 用例
――そこで、心得のある、ここの主人をはじめ、いつもころがり込んでいる、なかまが二人、一人は検定試験を十年来落第の中老の才子で、近頃はただ一攫千金の投機を狙っています。
— 泉鏡花 『木の子説法』 青空文庫
雲雀のやうに大空まで翔り上つて、物見した処から雲雀(ひばる)、顕如上人根来落ちの際、莚帆を蔽うて、お匿し申した為、みしろぼを家名にすることを許された、など言ふ伝へを持つた家が、七軒ある。
— 折口信夫 『折口といふ名字』 青空文庫
子どもの頃、誰かゝらはなやは、鼻家・端屋の意で、崖の上にあつたので、扨こそ、根来落ちには道案内もした訣なのだ、と言ふ理のつんだ様な話を、聞かされたやうに思ふ。
— 折口信夫 『折口といふ名字』 青空文庫
折口の降り口であることだけは、根来落ちと関係を切り放しても、確かさうである。
— 折口信夫 『折口といふ名字』 青空文庫
併し所謂自然哲学時代のこのシェリングはやがてそれが本来落ち付くべきであった場所に、同一哲学に、移り行かねばならなかった。
— 戸坂潤 『辞典』 青空文庫
枝葉を添て脱稿しも、原来落語なるを以て。
— 三遊亭圓朝 『鹽原多助一代記』 青空文庫
もっとも席主が元来落語というものを感情的に大嫌いで、いつかは亡ぼそう亡ぼそうとかかっていた。
— 正岡容 『わが寄席青春録』 青空文庫
元来落葉松の葉は同じ緑であっても、色が冴えているので、周囲の樹林と自ら別天地をなしている観があります、夫が非常に懐しく思わせる基となるのでありましょう。
— 木暮理太郎 『日本アルプスの五仙境』 青空文庫