根際
ねき
名詞
標準
(one's) side
文例 · 用例
この根際に膝をついて、伸上っては挽き下ろし、伸上っては挽き下ろす、大鋸の歯は上下にあらわれて、両手をかけた与吉の姿は、鋸よりも小さいかのよう。
— 泉鏡花 『三尺角』 青空文庫
その時は、その下蔭は矢張こんなに暗かったか、蒼空に日の照る時も、と然う思って、根際に居た黒い半被を被た、可愛い顔の、小さな蟻のようなものが、偉大なる材木を仰いだ時は、手足を縮めてぞっとしたが、(父親は何うしてるだろう、)と考えついた。
— 泉鏡花 『三尺角』 青空文庫
片側の商店の、夥しい、瓦斯、洋燈の灯と、露店のかんてらが薄くちらちらと黄昏の光を放って、水打った跡を、浴衣着、団扇を手にした、手拭を提げた漫歩の人通、行交い、立換って賑かな明い中に、榎の梢は蓬々としてもの寂しく、風が渡る根際に、何者かこれ店を拡げて、薄暗く控えた商人あり。
— 泉鏡花 『黒百合』 青空文庫
この根際に膝をついて、伸上つては挽き下ろし、伸上つては挽き下ろす、大鋸の齒は上下にあらはれて、兩手をかけた與吉の姿は、鋸よりも小さいかのやう。
— 泉鏡花 『三尺角』 青空文庫
其時は、其下蔭は矢張こんなに暗かつたが、蒼空に日の照る時も、と然う思つて、根際に居た黒い半被を被た、可愛い顏の、小さな蟻のやうなものが、偉大なる材木を仰いだ時は、手足を縮めてぞつとしたが、(父親は何うしてるだらう、)と考へついた。
— 泉鏡花 『三尺角』 青空文庫
」「おお、」「その根際だあ。
— 泉鏡花 『草迷宮』 青空文庫
そして根際になったところも尽く内へ入って、前の盆のように濶かった腫物とは思われなかった。
— 田中貢太郎 『嬌娜』 青空文庫
今日は幸いにもその上手に当る富士の根際の方の休みの日であった。
— 若山牧水 『みなかみ紀行』 青空文庫
作例 · 標準
彼は桜の根際で静かに本を読んでいた。
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木の根際をよく見ると、小さな花が咲いていた。
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猫が玄関の根際に座って、通りを眺めている。
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