築法
ちくほう
名詞
標準
文例 · 用例
大阪の天王寺の五重塔が倒れたのであるが、あれは文化文政頃の廃頽期に造られたもので正当な建築法に拠らない、肝心な箇所に誤魔化しのあるものであったと云われている。
— 寺田寅彦 『颱風雑俎』 青空文庫
しかし日本では濃尾震災の刺戟によって設立された震災予防調査会における諸学者の熱心な研究によって、日本に相当した耐震建築法が設定され、それが関東震災の体験によって更に一層の進歩を遂げた。
— 寺田寅彦 『颱風雑俎』 青空文庫
このように建築法は進んでも、それでもまだ地を相することの必要は決して消滅しないであろう。
— 寺田寅彦 『颱風雑俎』 青空文庫
それはとにかく、さし当たってそういう土民に鉄筋コンクリートの家を建ててやるわけにも行かないとすれば、なんとかして現在の土角造りの長所を保存して、その短所を補うようなしかも費用のあまりかからぬ簡便な建築法を研究してやるのが急務ではないかと思われる。
— 寺田寅彦 『災難雑考』 青空文庫
例えば、此の室の床が斜めに傾いているとすれば、それは悪い建築法の為めではなく、此処の地盤が、雪の為めに清透となったアペニン山脈中のある山腹に位すると考えて置こう。
— 松永延造 『職工と微笑』 青空文庫
そうしてこの建築法としては曾てなかった冒険に成功すると彼の名は忽ち有名になった。
— 横光利一 『厨房日記』 青空文庫
第四章 茶室 石造や煉瓦造り建築の伝統によって育てられた欧州建築家の目には、木材や竹を用いるわが日本式建築法は建築としての部類に入れる価値はほとんどないように思われる。
— 茶の本 『茶の本』 青空文庫
ガッチリ建築法と造庭と、方位吉凶に合っているんだからな。
— 国枝史郎 『天主閣の音』 青空文庫