滅多打ち
めったうち
名詞
標準
文例 · 用例
かれらは棒をもって滅多打ちに打ち据えると、二人の尼僧は脳を傷つけ、血をながして、しきりに無罪を泣き叫びながら、引っ返して逃げてゆく。
— 異聞総録・其他 『中国怪奇小説集』 青空文庫
お杉はようよう振り放して逃げかかると、彼は這いまわりながら又追おうとするので、源兵衛も焦れてあせって滅多打ちに打ちつづけると、かれは更に腕を斬られ、足を打落されて、ただものすごい末期の唸り声を上げるばかりであった。
— 岡本綺堂 『くろん坊』 青空文庫
近火の摺りばんを滅多打ちにじゃんじゃんと打ち立てることもある。
— 半鐘の怪 『半七捕物帳』 青空文庫
そして氣が狂つたやうに、滅多打ちをした。
— 小林多喜二 『防雪林』 青空文庫
土ん百姓の癖に生意氣しやがると――」 側に立つてゐた巡査が、さう云ひながら、腰にさしてゐた鞘のまゝの劍をもつて、滅多打ちに、源吉をなぐりつけた。
— 小林多喜二 『防雪林』 青空文庫
と、こんなときに犬どもを滅多打ちに打ち据えて、拳の下に肉塊の顫えを感じたいという欲求が、むらむらっと込みあげて来た。
— モーリス・ルヴェル Maurice Level 『犬舎』 青空文庫
「和尚なればこそ……」 打ち倒されながら兵馬が、やっとこれだけのことをいうと、慢心和尚は透かさず、「生意気千万、何が和尚なればこそだ、和尚なればこそどうしたのだ」 打ち倒された上を更に滅多打ち。
— 無明の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
「畜生、畜生、畜生」 たしかにやり損った長太は、夢中になって棍棒を振り上げて、ムク犬を滅多打ちに打ちかかりました。
— 道庵と鰡八の巻 『大菩薩峠』 青空文庫