鼻根
びこん
名詞
標準
root of the nose
文例 · 用例
藁帽に麻の夏服を着ているのはいいが、鼻根から黒い布切れをだらりとたらして鼻から口のまわりをすっかり隠している。
— 寺田寅彦 『三斜晶系』 青空文庫
鼻根のところでひどく濃くなっている黒い眉は釣り上げられて、その眉の下から両眼がふしぎそうな、鈍い、冷たくあきれたような表情で、あらゆる品々を一々しばらく見つめる。
— GLADIUS DEI 『神の剣』 青空文庫
大きな、こぶめいた鼻は、指揮者のような表情で、なお突き出たかと思われるし、太い、鼻根のところでひどく濃くなっている眉は、ずっと高く釣り上ってしまって、頭巾の陰の角張った額は、一面に横皺で埋まっているし、それにくぼんだ頬の上のところは、消耗熱で紅く燃えているのである。
— GLADIUS DEI 『神の剣』 青空文庫
気さくに優しく、持前の少しこもったような声で話し、いささかものうげな、時々は光を失いかけるようなまなざしと――なおその眼頭は、細い鼻根の両側で、深い陰に蔽われている――それから唇の輪郭が、きわめて鋭くくっきりしているせいか、蒼白いくせに輝いて見える美しい大きな口とで、ほほえむのである。
— TRISTAN 『トリスタン』 青空文庫
すると〔カムパネルラ〕がすぐ飛びこんだんだ。
— 宮沢賢治 『銀河鉄道の夜』 青空文庫
しゅっこは、木の上で手を額にあてて、もう一|度よく見きわめてから、どぶんと逆まに淵へ飛びこんだ。
— 宮沢賢治 『さいかち淵』 青空文庫
幼童思慕詩篇肖像あいつはいつも歪んだ顔をして、窓のそばに突つ立つてゐる、白いさくらが咲く頃になると、あいつはまた地面の底から、むぐらもちのやうに這ひ出してくる、ぢつと足音をぬすみながら、あいつが窓にしのびこんだところで、おれは早取写真にうつした。
— 萩原朔太郎 『月に吠える』 青空文庫
一|等だと二千円――僕の二年分の給料以上のお金がいきなり懷に飛びこんでくる……」 そこで言葉を途切つて、青木さんは不|意に眞顏になりながら、ぢつと奧さんの顏を見詰めた。
— 南部修太郎 『夢』 青空文庫
作例 · 標準
読書に疲れた父は、眼鏡を外して親指と人差し指で鼻根のあたりをギュッと押さえた。
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「鼻根にハイライトを細く入れるだけで、鼻筋が通って顔が立体的に見えるよ」とメイクのコツを教わった。
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険しい表情で考え込んでいる彼の鼻根には、深い横ジワがくっきりと刻まれている。
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標準
nose
作例 · 標準
彼女の鼻根から鼻先にかけてのラインは、まるで彫刻のように整っていて美しい。
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冬の冷たい風に吹かれて、彼の鼻根は真っ赤になり、今にもくしゃみが出そうだった。
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ボクシングの試合中、強烈なストレートを鼻根に受けた選手は、一瞬意識が飛んだようだった。
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