小蒲
こがま
名詞
標準
Typha orientalis
文例 · 用例
行火に小蒲團をかけて、湯氣のたつ火鉢の傍で、枕時計の音を聞きながら、お芳は雜誌を讀んだり、病人に「我輩は猫である」などを讀んでやつたりした。
— 水野仙子 『四十餘日』 青空文庫
左の膝子節の下に「足の蒲団」といふ一尺ばかりの小蒲団を敷きてそのまま一分|刻みにずり行く。
— 正岡子規 『明治卅三年十月十五日記事』 青空文庫
東京から届いた荷物の中には、軽い柔かな小蒲団もあつた。
— 島崎藤村 『燈火』 青空文庫
きょうは来ぬかと思うていたが」 ふと見ると、屏風の蔭に、友禅の小蒲団をかけて、枕元に、朱|羅宇のきせるを寄せ、黒八を掛けた丹前にくるまって居た男がある。
— 直木三十五 『大衆文芸作法』 青空文庫
其中に日本の踊子「花子の首」は特に絹の小蒲団の上に横たへられて居た。
— 與謝野寛、與謝野晶子 『巴里より』 青空文庫
十一月の事で寒いから二つの布団の上に小蒲団を敷き、藤掛鼠の室着の上へ縫もようの掻巻袍を羽織り、寒くなると夜着をかける手当が有りまする。
— 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分) 『粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)』 青空文庫
五、六枚畳んで重ねられた蒲団の上には、角材をそのまま切って、短冊形の汚れた小蒲団を括りつけた枕が置かれてある。
— 大下藤次郎 『白峰の麓』 青空文庫
町駕籠にも、しょうしょうましなあんぽつのほうならば、背がかりに小蒲団をかけてあるから、羽織に竹の跡などがつくわけがない。
— 野伏大名 『顎十郎捕物帳』 青空文庫
作例 · 標準
「あ、あそこに小蒲が生えてる!穂を触ってみようよ」と子供たちが駆け寄った。
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湿地の水辺に、茶色く色づいた小蒲の穂が静かに並んでいる。
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小蒲の穂をほぐすと中から綿毛のようなものが溢れ出し、風に乗って飛んでいった。
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