結び直す
むすびなおす
動詞
標準
文例 · 用例
――実は帯を解いて、結び直す間がなかった、茶屋が立籠んだからなので。
— 泉鏡花 『白花の朝顔』 青空文庫
その生徒は思はぬ失策にひどく顏を赭らめ、風呂敷を結び直すのがやつとで、轉がる蜜柑を追ひかけるどころではなかつた。
— 中島敦 『かめれおん日記』 青空文庫
『いや、あたしはそれをほどいてから、また結び直すことさえ出来そうだわ。
— A WONDER BOOK FOR BOYS AND GIRLS 『ワンダ・ブック――少年・少女のために――』 青空文庫
縄は松ヶ枝から幹をズルズルと辷って、それを結び直す隙を与えませんでした。
— 道庵と鰡八の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
寧ろ起き直ってみることさえも億劫がって、せっかく破られた夢を再び結び直すのに長い暇を要することなく、村のあらゆる人々の恟々たる一夜を、ともかく熟睡に落ちていた竜之助の安楽も長くはつづきませんでした。
— 黒業白業の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
兵馬は、それでも、少し自分の足が早過ぎたなという心持で、振返って立ちどまると、後ろに一つ、うつむいて草鞋の紐を結び直すらしい人影がある。
— めいろの巻 『大菩薩峠』 青空文庫
郵便配達が靴の紐を結び直す。
— 岸田國士 『巴里素描』 青空文庫
田代 床へはひる前に、わざわざ靴の紐を結び直すなんか、生れてから、昨夜が初めてだ。
— 岸田國士 『昨今横浜異聞(一幕)』 青空文庫