矢羽
やばね
名詞
標準
arrow feathers
文例 · 用例
「お酌しましょうよ」 わたくしはこの間に、ほんの四つ五つの型だけで全身を覆うほどの大矢羽根が紅紫の鹿の子模様で埋り、余地の卵黄色も赤白の鹿の子模様で埋まっているのを見て、この雛妓の所作のどこやら場末臭いもののあるのに比して、案外着物には抱え主は念を入れているなと見詰めていた。
— 岡本かの子 『雛妓』 青空文庫
あのさきへ矢羽根をつけると、掘立普請の斎が出るだね。
— 泉鏡花 『縷紅新草』 青空文庫
あの冷徹氷のような理智の短剣、独創の矢羽が風を切る自我の鏑矢、この二つでした。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
柔かさ、かがやかさ、尾は立てぬ、斑雪矢羽根、鳩なり、よき紫、閑かさや、そのかたち、水の輪の紋織や、嘴を、嘴を、嘴をふれ、聴くともなし、春雷。
— 北原白秋 『海豹と雲』 青空文庫
暁天日向高千穂峯の御来迎日向の高千穂の峯山の肩黝きに風すでに矢羽根切りて響きわたり、空へ翔けぬ。
— 北原白秋 『新頌』 青空文庫
矢羽の窓かくしの前に、足袋がずらりと干してある。
— 泉鏡花 『雪柳』 青空文庫
学生時分の洋服姿を止めさせられて、田舎に戻つてゐる娘は島田を結はされ、紫地に大矢羽根絣の長袖を着て、画に見る御殿女中のやうに立矢ノ字に帯を結んでゐた。
— 牧野信一 『繰舟で往く家』 青空文庫
その時、お叱りも無く、「其方は、そう思うかも知れないが、その素性の良い南山の竹に、矢筈というものを取りつけて、矢羽というものをつけ、刃味の良い鏃というものをつけて、これを研ぎ澄まし、そして射放てば、矢の入ることも一層深いであろう、どうじゃ。
— 幸田露伴 『悦楽(現代訳)』 青空文庫
作例 · 標準
弓道では、矢の飛び方を安定させるために矢羽が重要な役割を果たす。
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彼は一本一本、丁寧に矢羽の形を整えていた。
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この矢羽は鷲の羽を使っているため、非常に高価だ。
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