自惚
うぬぼれ
名詞
標準
文例 · 用例
日本人がともすれば自惚れがちで世界のどこに比してもすべての点で遜色ないもののように考えるのは甚だ間違っていると私は思う。
— 九鬼周造 『伝統と進取』 青空文庫
ところが、坂田の自己紹介は、紹介の限度を飛び越して、自分褒め、自惚れになってしまうのだった。
— ――生きる為に―― 『山谿に生くる人々』 青空文庫
ただ自惚れているだけではないか。
— 太宰治 『如是我聞』 青空文庫
そうして、骨おしみの横着もので、つまり、自身の日常生活に自惚れているやつだけが、例の日記みたいなものを書くのである。
— 太宰治 『如是我聞』 青空文庫
戸石君は、果して心の底から自惚れているのかどうか、それはわからない。
— 太宰治 『散華』 青空文庫
少しも自惚れてはいないのだけれども、一座を華やかにする為に、犠牲心を発揮して、道化役を演じてくれたのかも知れない。
— 太宰治 『散華』 青空文庫
まさか僕は、死生一如の悟りをひらいたなどと自惚れてはいないが、しかし、死ぬも生きるも同じ様なものじゃないか。
— 太宰治 『パンドラの匣』 青空文庫
まさか、僕の事でなやんでいるなどとは、いくら自惚れても、考えられやしないけれど、しかし、あんなに陽気なマア坊が、いやしくも一個の男子の前で意味ありげに泣いてみせて、そうして怒って、すっと立って行ったというのは、或いは重大な事なのかも知れない。
— 太宰治 『パンドラの匣』 青空文庫