滄客
滄客
名詞
標準
文例 · 用例
十四歳の時にその地方に戦乱が起ったので、両親に従いて浜州に逃げて往って、其処に住んでいたが、その浜州に劉滄客という者があって、同じ教師について学問をした関係から仲が好くなって、とうとう義兄弟の約束をした。
— 田中貢太郎 『劉海石』 青空文庫
滄客の家は頗る裕であった。
— 田中貢太郎 『劉海石』 青空文庫
滄客はそのとき、邑の倪という家の女を妾にしてひどく愛していたが、半年ばかりして長男が脳の痛む病気になって歿くなった。
— 田中貢太郎 『劉海石』 青空文庫
そのうえに婢や僕もつぎつぎに歿くなったので、滄客は悲しみにたえられなかった。
— 田中貢太郎 『劉海石』 青空文庫
滄客は喜んで急いで戸口へ往って迎えてきた。
— 田中貢太郎 『劉海石』 青空文庫
「君は一家族が全滅するが、知らないかね」 滄客はびっくりしたが、海石がどうしてそんなことを言うのかその理由が解らなかった。
— 田中貢太郎 『劉海石』 青空文庫
「久しく逢わなかったが、君はこの頃、どうもしあわせが悪いようだね」 滄客は泣きながら家の不幸を話した。
— 田中貢太郎 『劉海石』 青空文庫
「しかし、もう僕が来たから大丈夫だ、安心したまえ」 滄客は言った。
— 田中貢太郎 『劉海石』 青空文庫