来掛かる
きかかる
動詞-五段-ラ行
標準
to happen to come
文例 · 用例
こんな事を、幾分かの注意を払って見た為めに、歩調が少し緩くなって、家の真ん前に来掛かるまでに、数秒時間の余裕を生じた。
— 森鴎外 『雁』 青空文庫
抽斎がそこへ来掛かると、本箱が崩れ墜ちた。
— 森鴎外 『渋江抽斎』 青空文庫
是は来掛かる人に彼問を試みて、怖るべき面貌を見せたのであるが、柏軒は近視で其面貌を見なかつた。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
音をたてると私の心が揺れる、目が薄明るい地平線を逐ふ……黒々と山がのぞきかかるばつかりだ――失はれたものはかへつて来ない。
— 中原中也 『山羊の歌』 青空文庫
音も立てずに、黒い蛇腹が前にのめり出しで、そしてそのうしろから火炎の昇騰してゐる、高い塀が、音もなしに傾きかかる。
— ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 『「マルテ・ロオリッツ・ブリッゲの手記」から』 青空文庫
そして、なほも蜂の體につつ突きかかると、すぐ嘴が松葉に噛みついた。
— 南部修太郎 『畫家とセリセリス』 青空文庫
その前景のなかへ、右手からも杉山が傾きかかる。
— 梶井基次郎 『闇の絵巻』 青空文庫
界隈の男女達は潮のようにこの十字路へどよめきかかる。
— 岡本かの子 『オペラの辻』 青空文庫
作例 · 標準
ふと昔馴染みの店に立ち寄ると、ちょうど恩師が店に来掛かるところだった。
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「あら、いいところに!ちょうど今、あなたの噂をしていたところへ来掛かるなんて」
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事件の現場を偶然通り掛かった、いや来掛かった者の証言によれば、犯人は西へ逃げたという。
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