霊活
れいかつ
名詞
標準
文例 · 用例
これあるいは地獄に落ちざるかとの憂慮に悶えたのであって、この種の苦悶はかえってその人の心の醇真と信仰の霊活を語るのである。
— 内村鑑三 『ヨブ記講演』 青空文庫
むずかしく言えば一種霊活な批評眼を備えていた人、ありていに言えば天稟の直覚力が鋭利である上に、郷党が不思議がればいよいよ自分もよけいに人の気質、人の運命などに注意して見るようになり、それがおもしろくなり、自慢になり、ついに熟練になったのである。
— 国木田独歩 『河霧』 青空文庫
強い印象を与えるのは、常に思想が霊活に動いていて、それをぴったり適応した言語で表現するからであるらしい。
— 森鴎外 『青年』 青空文庫
と、思ふと、その白い蝋のやうな繊手は、直ぐ霊活な蜘蛛か何かのやうに、鍵盤の上を、駈け廻り始めた。
— 菊池寛 『真珠夫人』 青空文庫
心の修業がつんで消極の極に達するとこんな霊活な作用が出来るのじゃないかしらん。
— 夏目漱石 『吾輩は猫である』 青空文庫
彼の忠告を容れて静坐の裡に霊活なる精神を消極的に修養するつもりかも知れないが、元来が気の小さな人間の癖に、ああ陰気な懐手ばかりしていては碌な結果の出ようはずがない。
— 夏目漱石 『吾輩は猫である』 青空文庫
と、思うと、その白い蝋のような繊手は、直ぐ霊活な蜘蛛か何かのように、鍵盤の上を、駈け廻り始めた。
— 菊池寛 『真珠夫人』 青空文庫
一種の虚無思想、彼等の心性上に広大なる城郭を造りて、彼等をして己れの霊活なる高尚の趣味を自殺せしめ、希望なく生命なき理想境に陥歿し入らしめたり。
— 北村透谷 『徳川氏時代の平民的理想』 青空文庫