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来実

くみ
名詞
1
標準
文例 · 用例
「銀嶺」のごときは元来実写を主題にしたものであろうが、軒のつららのものうい雫に悠久の悲しみを物語らせ、なべの中に溶け行く雪塊に運命の不思議を歌わせ、氷河の上に映る飛行機の影に山の高さを示揚させたりするのも他の例である。
寺田寅彦 映画時代 青空文庫
私は元来実話や美談を好かない。
織田作之助 神経 青空文庫
私は元来実感の人で、始終実感で心を苛めていないと空疎になる男だ。
二葉亭四迷 平凡 青空文庫
かくして日本が世界歴史の発展から孤立するといふ矛盾は、こゝに全く解消されると同時に、日本民族の理想たる天皇親政は、頼朝以来実に六百七十六年にして、本来の姿で永遠に再現するに至つたのである。
菊池寛 二千六百年史抄 青空文庫
彼は直観の人間としてただ現在を見、そして現在のみが彼には時間の果てしなき経過のうちにおいて本来実在的であつたのである。
三木清 ゲーテに於ける自然と歴史 青空文庫
戦争以来実業が勃興したといふのが間違つてる。
内田魯庵 青年実業家 青空文庫
来実業界の先輩と威張つてる奴らは昔からの素町人か、成上りの大山師か、濡手で粟の御用商人か、役人の古手の天下つたのか、斯ういふ連中のお揃ひだから真の文明流のビジ子スを知つてる者は無い。
内田魯庵 青年実業家 青空文庫
凡て理性とか法則とかいっている者の根本には意志の統一作用が働いている、シラーなどが論じているように、公理 axiom というような者でも元来実用上より発達した者であって、その発生の方法においては単なる我々の希望と異なっておらぬ(Sturt, Personal Idealism, p. 92)。
西田幾多郎 善の研究 青空文庫