魚腹
ぎょふく
名詞
標準
fish's belly
文例 · 用例
水で死んだ人を魚腹に葬られるというが、この弥三郎は玩具屋の店で吹流しの魚腹に葬られたわけで、こんな死に方はまあ珍しい。
— 岡本綺堂 『鯉』 青空文庫
遣唐使を乗せた遣唐船も、三に一つの割で、難破したのだから、八幡船も同じ割合ぐらゐには、途中遭難して、乗組員は魚腹に葬られたのだが、当時の勇敢なる日本人は、そんな事は意としなかつたらしい。
— 菊池寛 『二千六百年史抄』 青空文庫
さればジエンナロと二人の舟人とは魚腹に葬られて、われのみ一人再び天日を見ることゝなりしなり。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
私の歯はこの魚腹に葬られるかと見ていると、鱶はこんな物を呑むべく余りに大きい口をあいて、厨から投げあたえる食い残りの魚肉を猟っていた。
— 岡本綺堂 『綺堂むかし語り』 青空文庫
他の二十七人を乗せた舟がこの渡し場を出ると間もなく、俄かに波風があらくなったので、舟はたちまち顛覆して、一人も余さずに魚腹に葬られてしまった。
— 輟耕録 『中国怪奇小説集』 青空文庫
私の歯はこの魚腹に葬られるかと見ていると、鱶はこんな物を呑むべくあまりに大きい口をあいて、厨から投げあたえる食い残りの魚肉を猟っていた。
— 岡本綺堂 『はなしの話』 青空文庫
悉くが水中に落ちてしまえば、いずれこれは魚腹の中に葬られることでしょう。
— 海野十三 『人間灰』 青空文庫
ルゾン号の魚とり大会の参加員たちにも、魚腹から出てきたクイーン・メリー号の救助信号のことがだんだんと伝わっていったので、さおをかついで本船にかえってくる者がだんだんに多くなった。
— 海野十三 『海底大陸』 青空文庫