ご当家
ごとうけ
名詞
標準
your family
文例 · 用例
――徳川も今は三代となり平和の瑞気|充々て見ゆれど、遠くは豊臣の残党や近くは天草の兇徒の名残り、又はご当家の御代となって取り潰された加藤、福島の、遺臣の輩、徳川家を怨んで乗ずべき隙もあれかしと虚を狙っているに相違ござらぬ。
— 国枝史郎 『正雪の遺書』 青空文庫
拙者は、伊東頼母と申し、今朝より、ご当家にご厄介になりおる者でござる」と云い云い、つい刀を抜いてしまった。
— 国枝史郎 『血曼陀羅紙帳武士』 青空文庫
かねてわれわれは、農を以て国の基となすという信念にもとづいて、百姓の勉強している者でありますが、かねてこの土地第一の立派なお百姓である、ご当家の柳沢金吾さんに対して、敬意を抱いているものでございまして、本日こうやってまかりこして、その敬意の一端を現わすことの出来たのは、大変光栄であります。
— 三好十郎 『樹氷』 青空文庫
われわれ譜代の臣とはちがい、つい父の代からご当家に縁故をむすんだご被官に過ぎぬ」「そういわれれば、元々、目薬屋の伜どの。
— 吉川英治 『黒田如水』 青空文庫
何よりは、また彼等はすべて民心の信望から見かぎられている」 と、ことばつよく断じ、「こう観てくれば、信長以外に、ご当家のご運を賭し、またわれら侍の一死を託す者は他にないことは余りにも明白でありましょう。
— 吉川英治 『黒田如水』 青空文庫
「――ご当家から観ても、あの一|石は、中国全土、敵ならぬはない中の、ただ一つのお味方でしょう。
— 吉川英治 『黒田如水』 青空文庫
」「ご当家おんあるじと見て、おすがり申しまする!
— 橘外男 『亡霊怪猫屋敷』 青空文庫
ただいまご当家ご門前にてそれなるすがたを見かけ、なのりをあげましたるしだい。
— 橘外男 『亡霊怪猫屋敷』 青空文庫