衣袴
いこ
名詞
標準
文例 · 用例
猫をつまむように、軍衣袴と、襦袢|袴下をつまんでいた。
— 黒島傳治 『武装せる市街』 青空文庫
両隊長、小頭は大抵新調した衣袴を着け、爾余の十六人は前夜頂戴した絹服を纏った。
— 森鴎外 『堺事件』 青空文庫
石田は夏衣袴のままで毛布の上に胡坐を掻いた。
— 森鴎外 『鶏』 青空文庫
石田は襦袢袴下を着替えて又夏衣袴を着た。
— 森鴎外 『鶏』 青空文庫
石田はこんな日には、朝から夏衣袴を着て応対する。
— 森鴎外 『鶏』 青空文庫
信長の弟勘十郎信行の折目正しい肩衣袴で慇懃に礼拝したのとひき比べて人々は、なる程信長公は聞きしに勝る大馬鹿者だと嘲り合った。
— 菊池寛 『桶狭間合戦』 青空文庫
直衣袴の裾を緋の糸で、くくったのをはいている。
— 菊池寛 『女強盗』 青空文庫
「へえ」 肩衣袴をつけた世話人が上人の前へ出て頭を下げると、「今あの扉の外へ出ようとする男、あの男をちょっと呼び止めてこれへつれておいでなさい」「へえ」 世話人と警衛の者三四名、人を分けてバラバラとがんりきの傍へ寄って来る。
— 東海道の巻 『大菩薩峠』 青空文庫