蓄蔵
ちくぞう
名詞
標準
文例 · 用例
なおそのほかに物資の蓄蔵されてある幾つの倉庫、納殿などのことも、信用する少納言の乳母を上にして何人かの家司をそれにつけて、夫人の物としてある財産の管理上の事務を取らせることに計らったのである。
— 須磨 『源氏物語』 青空文庫
しかし太陽はそれがまだ星雲状の段階にあった際に外界からの輻射を吸収することによってばく大なエネルギーの量を蓄蔵したに違いない。
— スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 『宇宙の始まり』 青空文庫
見ルニ堪ヘザル有ルコト三百六旬、相伝ノ什物数代ノ蓄蔵先代ノ遺訓、幾世幾年カ其家ニ伝来シテ積累山ノ如シ。
— 成島柳北 『阿房山賦』 青空文庫
それは、この人にとっては、食物以上の食物であるから、まずこれを蓄蔵しなければならぬと共に、いったん読み去ったものも参考として、常に座右に置くの便利且つ必要なるを感じたからです。
— 京の夢おう坂の夢の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
そうして、この山科の光仙林に倉庫を構えて蓄蔵して置く。
— 山科の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
先年試みに此の穴中に蚕卵紙を蓄蔵したりと云ふ。
— 喜田貞吉 『周防石城山神籠石探検記』 青空文庫
終わりに臨んで、既に多くの有益なる材料を供せられたる各地有志の諸君、自分の真意を諒として隔意なく調査の便を与えられた部落先進の各位に対して敬意を表し、特に蓄蔵の豊富なる材料の借覧を許されたる碓井小三郎君の好意に対して、満腔の感謝を呈する。
— 喜田貞吉 『エタ源流考』 青空文庫
故に、常備の要塞兵を置く必要があったし、また、大軍が出て来たときの拠地ともなし、なお長陣に亙れば、そこの蓄蔵食糧、馬糧、武器弾薬庫などが、極めて重要に役立つことになるのだった。
— 吉川英治 『上杉謙信』 青空文庫