寝屋
ねや
名詞
標準
文例 · 用例
寝屋川のお寺に入れられてたんえ」「逃げて来たのか」「うん」 クリームを塗っていた手をとめて、顔を上げると、ニイッと笑った。
— 織田作之助 『土曜夫人』 青空文庫
若者は、寝屋の夢でも屡々この堤を見た。
— 牧野信一 『パンアテナイア祭の夢』 青空文庫
「ひしきもの」は、寝屋具なる引き敷き物すらないから、我が著物をそのまゝ、引き敷き物にして寝るとも悔いまいと言ふ風にとられてゐるが、なる程其である部分までは訣る。
— 折口信夫 『和歌の発生と諸芸術との関係』 青空文庫
寝屋の屏風|太鼓張の襖なぞ破れたるを、妻と二人して今までは互に秘置きける古き文反古取出して読返しながら張りつくろふ楽しみもまた大厦高楼を家とする富貴の人の窺知るべからざる所なるべし。
— 永井荷風 『矢はずぐさ』 青空文庫
いと広き寝屋の如くに、空|徐に閉さるれば心|焦立つ人は忽野獣の如くにぞなる……」と。
— 永井荷風 『夜あるき』 青空文庫
雨のふる夜はたゞしん/\と心さびしき寝屋の内、これ江戸の俗謡なり。
— 永井荷風 『雨瀟瀟』 青空文庫
痴情の寝屋の死の如くに深き唇。
— 仏蘭西近代抒情詩選 『珊瑚集』 青空文庫
毎晩々々寝屋へ這入つて泣かぬことはありませんわ。
— 死線を越えて 『死線を越えて』 青空文庫