釈書
しゃくしょ
名詞
標準
文例 · 用例
昔の註釈書には片仮名の「ン」の字が入れてあります。
— 橋本進吉 『古代国語の音韻に就いて』 青空文庫
ただ、読者にお断りして置きたいのは、この作品が、沙翁の「ハムレット」の註釈書でもなし、または、新解釈の書でも決してないという事である。
— 太宰治 『新ハムレット』 青空文庫
太子さまは経の御選択の上にも時代を抽んでた独創の卓見をお示しになったばかりでなく、自ら執筆された経の註釈書すなわち御疏を拝しますと、御趣旨はいよいよ明らかにされて来るのであります。
— 岡本かの子 『仏教人生読本』 青空文庫
聖徳太子の大陸仏教に捉われない独特の御卓見は、上述の三経の註釈書すなわち御疏の中にも拝せられるのでありますが、太子御摂政中の施設において、より多く歴々として現れておるのであります。
— 岡本かの子 『仏教人生読本』 青空文庫
海上の船から山中の庵へ米苞が連続して空中を飛んで行ってしまったり、紫宸殿を御手製地震でゆらゆらとさせて月卿雲客を驚かしたりなんどしたというのは活動写真映画として実に面白いが、元亨釈書などに出て来る景気の好い訳は、大衆文芸ではない大衆宗教で、ハハア、面白いと聞いて置くに適している。
— 幸田露伴 『魔法修行者』 青空文庫
将門の女で地蔵尼といふのは、地蔵|菩薩を篤信したと、元亨釈書に見えてゐる。
— 幸田露伴 『平将門』 青空文庫
元亨釈書に、安和の上皇、勅して供奉と為す、佯狂垢汗して逃れ去る、と記しているが、憚りも無く馬鹿げた事をして、他に厭い忌まれても、自分の心に済むように自分は生活するのを可なりとした人であった。
— 幸田露伴 『連環記』 青空文庫
この字によってこの字を解釈するのが最もよい解字の方法だが、もし他の字によってこの字を解釈するならば、「由は用也」という古註(唐以前の注釈書)の説もまた甚だ良い。
— 幸田露伴 『一貫章義(現代訳)』 青空文庫