磯菜
いそな
名詞
標準
文例 · 用例
上杉先生の台町とは、山……一つ二つあなたなる大塚辻町に自炊して、長屋が五十七番地、渠自ら思いついた、辻町はまずいい、はじめは五十七、いそなの磯菜。
— 泉鏡花 『薄紅梅』 青空文庫
あの娘の名はたしか磯菜で、奈良枝ではなかつたがなア、とも思つた。
— 上司小劍 『石川五右衞門の生立』 青空文庫
いにしへのあまの子らが、あさごとに磯菜つみけんなりはひのごとく、おのれまたとしつき飢ゑ渇きたるおのれがこころひとつをやしなはんとて、これらのうたをうたひつづりたるここちぞする。
— 三好達治 『朝菜集』 青空文庫
どういうわけか、その時にかぎって行ってみようかなという気になったので、めいめい自分の舟に乗って、連れだって出かけ、チャシのある近所まで漕いで行くと、女がひとり磯菜をとっている。
— ――いわゆる地獄穴について―― 『あの世の入口』 青空文庫