放埓
ほうらつ
形容動詞名詞
標準
licentious
文例 · 用例
奥さんが、ごくわずかの間であったけれども、苦界というものに身を沈めていて、今年の始に新井田氏の後妻として買い上げられたのだという事実は渡瀬の心をよけい放埓にした。
— 有島武郎 『星座』 青空文庫
と云うのは彼は、夜おそくベーカー街に帰って来たのであったが、彼は唇には怪我をし、額には色の変った瘤を出かして云わば警視庁のお探ねものにもふさわしい、あのいつもの捕り手となる、放埓者のような恰好をしていた。
— コナン・ドイル 『自転車嬢の危難』 青空文庫
家に在つては孫の守をしたりしてどうしても獨離れた樣に成つて居る各自が暢氣にさうして放埓なことを云ひ合うて騷ぐので念佛寮は只愉快な場所であつた。
— 長塚節 『土』 青空文庫
呪われた高時入道の魂には天狗が棲んで、驕慢放埓の果てに一族一門みな亡び尽くしたので、味方は勝鬨をあげて故郷に帰ると、日本はふたたび太平のむかしに復ろうとする。
— 岡本綺堂 『小坂部姫』 青空文庫
縦令石橋を叩いて理窟を拈る頑固党が言の如く、文学者を以て放埓遊惰怠慢痴呆社会の穀潰し太平の寄生虫となすも、兎に角文学者が天下の最幸最福なる者たるに少しも差閊なし。
— 三文字屋金平 『為文学者経』 青空文庫
領民達の妻女、娘なぞを十一人も掠め奪り、沙汰の限りの放埓致しおると承わったゆえ、早速に兄が懲らしめに参ろうと思うたが、わるいことにきやつめ、兄と面識のある間柄なのじゃ。
— 日光に現れた退屈男 『旗本退屈男 第八話』 青空文庫
放埓の日のやうにつらからず、熱病のあかるい痛みもないやうで、それでゐて暮春のやうにやはらかい思ひ出か、たゞし、わが秋の中古傳説?
— 北原白秋 『思ひ出 抒情小曲集』 青空文庫
放埓のわが悔に、初戀の清き傷手に、秘密おほき少年のフアンタジヤに。
— 北原白秋 『思ひ出 抒情小曲集』 青空文庫
作例 · 標準
若い頃の彼は放埓な生活を送っていたが、今は落ち着いた。
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その貴族は、放埓な振る舞いで周囲の人々を困らせていた。
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「そんな放埓な言動は慎むべきだ。」と、彼は友人に忠告した。
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