無気
むき
名詞
標準
文例 · 用例
「あなたと呼べば」の歌詞は、現代サラリイマンの無気力、無希望な人生願望を表象してゐる。
— 萩原朔太郎 『流行歌曲について』 青空文庫
三造は、嵐の前の夕凪のやうに、無気味に静かである。
— 中原中也 『青年青木三造』 青空文庫
無気味な、末恐しい小僧たちだよ。
— 葉山嘉樹 『乳色の靄』 青空文庫
―― 彼は、恐しい夢でも見てるような、無気味な気持に囚われながら、追っかけられながら、デッキのボースンの処へ駆けつけた。
— 葉山嘉樹 『労働者の居ない船』 青空文庫
人間を塩で食うような彼等も、誇張して無気味がる処女のように、後しざりした。
— 葉山嘉樹 『労働者の居ない船』 青空文庫
どちらかといえば、深谷のほうがこんな無気味な淋しい状態からは、先に神経衰弱にかかるのが至当であるはずだった。
— 葉山嘉樹 『死屍を食う男』 青空文庫
沼の表は、曇った空を映して腐屍の皮膚のように、重苦しく無気味に映って見えた。
— 葉山嘉樹 『死屍を食う男』 青空文庫
僕は死をよいものだと思った、とは言っても、決してひとの命を安く見ていい加減に取扱っているのでも無いし、また、あのセンチメンタルで無気力な、「死の讃美者」とやらでもないんだ。
— 太宰治 『パンドラの匣』 青空文庫