転読
てんどく
名詞
標準
文例 · 用例
三日、丙申、霽、諸国炎旱を愁ふ、仍つて将軍家、祈雨の為に八戒を保ち、法花経を転読し給ふ。
— 太宰治 『右大臣実朝』 青空文庫
大般若転読をする勤行に争ひて降る山の雨かな 十二年五月雨頃奥山方広寺に暫く滞留して水月道場の気分に浸られた折の作。
— 平野萬里 『晶子鑑賞』 青空文庫
大本山と呼ばれる様な大きな禅院では毎早朝一山の僧侶総出の勤行があり、さうして大抵は大般若経転読の行持も一枚挾まる様だ。
— 平野萬里 『晶子鑑賞』 青空文庫
転読とは御経を読むのではなく、めいめい自分の前の大きな御経の本を取つて掛け声諸共にばらばらつと翻すのである。
— 平野萬里 『晶子鑑賞』 青空文庫
我昔の家に近かりし処に禅宗寺ありけるが星を祭るとて燭あまたともし大般若の転読とかをなす。
— 正岡子規 『墨汁一滴』 青空文庫
アク・ヨム(転読の要約訓か)などは、何字書によつたものか、私などにはわからない。
— 折口信夫 『言語の用語例の推移』 青空文庫
それから次に、Wakamiya, American History という一書を取り出して繙いて行くと、改めて翻訳するまでもなく、能文を以て次のように書いてありましたから、そっくりそのまま転読しました。
— 京の夢おう坂の夢の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
大般若の転読、祈祷皆そのしるしなく既に危くおわしました時、上人を招請されたことがある。
— 中里介山 『法然行伝』 青空文庫