擬声
ぎせい
名詞
標準
文例 · 用例
パ行音は語頭には用いられない(パット、ポッポト、ポンポンのような擬声語は別である)。
— 橋本進吉 『国語音韻の変遷』 青空文庫
第二期においては本来の国語では擬声語のほかはパ行音が語頭に来ることはなかったが、しかし、西洋と交通の開けた結果、西洋語が国語中に用いられたため、多少パ行音ではじまる語が出来たが、この期においてことに明治以後、多くの西洋語を国語中に用いるようになって、パ行音を語頭に用いることが多くなったのである。
— 橋本進吉 『国語音韻の変遷』 青空文庫
だいたい、この正式名称からして、「バタン」という擬声語だ。
— 第1章 ローラーコースター、1966年 『45回転の夏』 青空文庫
伝の口笛と庄の擬声とで合奏する奇怪な音響は、暗い田舎道に臆病なせゐか成人の私でさへ慄然とするが如き不気味な調子だつた。
— 牧野信一 『創作生活にて』 青空文庫
」 などゝ云つてゐる間に私が、もう一辺、意味のない洞ろな高笑ひで、かけすの擬声を仄めかすと、抜きあしで忍び寄つてゐた七郎丸と権太郎が綱の先の鉤を酒樽の懸縄にがつちりとくわへさせた。
— 牧野信一 『酒盗人』 青空文庫
それを読むと足を空にかけ出して来たんですが――」一二 二度三度、顔を合せているがに股の吉、相当、目はしの鋭い男だが、闇太郎の、ひょいとしたいきでガラリ調子を変えて見せる、不可思議な技術と、擬声の巧みさとに、すっかり相手を見そくなってしまった。
— 三上於菟吉 『雪之丞変化』 青空文庫
ぼてと言ふ籠の名が擬声語でないことは他にも証拠がある。
— 折口信夫 『髯籠の話』 青空文庫
笹葉にうつや霰の たし/″\に率ねてむ後は、人|議ゆとも(允恭記)「たし/″\に」は擬声から、確実にと言ふ意にふり易へたのだ。
— 折口信夫 『日本文章の発想法の起り』 青空文庫