粛軍
しゅくぐん
名詞
標準
army purge
文例 · 用例
二・二六事件によって契機された粛軍の必要、今年に這入ってからの北支工作の一時的行きづまりなどは、宇垣内閣の流産やその後の林内閣の祭政一致主義にも拘らず、この正常波をよび返した心理的原因であろう。
— 戸坂潤 『一九三七年を送る日本』 青空文庫
すなわち現在ソヴェートを繞る国際関係の緊張によってソヴェート自身も余儀なくされているいわゆる準戦時体制の強化の必要から、今度のような粛軍および清党工作が行なわれねばならなかったと見ることができる。
— 三木清 『政治の論理と人間の論理』 青空文庫
だが、結局二・二六事件を見るに至って、今や寺内陸相によって厳格なる粛軍が保障さるるに至ったのは、不幸中の幸福であった。
— 桐生悠々 『言いたい事と言わねばならない事と』 青空文庫
ところが軍部が極めて曖昧に私語的に表現する処によると、大将は某革新的事件の主脳部だったから、それが粛軍中の軍部にとって同大将を肯んじ難い所以だという(但し反対に宇垣では急進的な部内がおさまらぬから困るという理由もあげてあったが)。
— 戸坂潤 『世界の一環としての日本』 青空文庫
粛軍が真剣誠実に実施される所以であり、林粛軍内閣が、落ち付くべき処に落ちついた所以である。
— 戸坂潤 『世界の一環としての日本』 青空文庫
あたかも粛軍行程が、この実際的な――持続的耐久的な――革新形態にとって是非必要だったもう一つの契機であると全く同じにだ。
— 戸坂潤 『世界の一環としての日本』 青空文庫
国民はやっと水平面に降り立ったという気持ちで、一応ホッとしながら、併しこの水平面が実は斜面だということを、身体のどこかが本能的に感知するものだから、軍部がどんなに粛軍しようと、外見上、政党の云い分が通って、多少、自由主義との妥協が見えて来たと云われても、依然として心身明朗たるを得ないわけだ。
— 戸坂潤 『世界の一環としての日本』 青空文庫
そしてその結果どうなったかといえば、一方において粛軍の工程と、他方において政党やブルジョアに対する自粛の要求とのシーソーによって、結局社会の政治的・文化的・思想的・条件は可なり中和的な、しかしやや確実な、右翼化線の上昇の路を辿ったのである。
— 戸坂潤 『世界の一環としての日本』 青空文庫
作例 · 標準
軍内部の汚職を一掃するため、新政権による大規模な粛軍が断行された。
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若手将校らによるクーデター未遂の後、厳しい粛軍が行われ組織が再編された。
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粛軍の結果、実戦経験のある有能な将官の多くが軍を追われることになった。
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