廃止論
はいしろん
名詞
標準
文例 · 用例
『刑罰の目的は改過遷善に在り』など云う死刑廃止論者などは、自分の妻なり子なりを強盗にでも殺されて見れば、私の憤慨がどんなに自然であり、正当であるかを了解するだろうと思います。
— 菊池寛 『ある抗議書』 青空文庫
殊に森は留学時代に日本語廃止論を提唱したほど青木よりも一層徹底して、剛毅果断の気象に富んでいた。
— ――新文学の曙光―― 『四十年前』 青空文庫
加けに自分は「仇名廃止論」の賛成者ではなかつたか!
— 牧野信一 『月あかり』 青空文庫
消防小屋移転の件と、ぶくりんを耕地整理の旗持に抜摘しようといふ案を提げて湯アガリが時々ぐでりんと伴れだつて私を訪ねるのですが、彼はその問題よりも「仇名廃止論」で気焔を挙げるのでした。
— 牧野信一 『月あかり』 青空文庫
非常に忘れツぽい男ときいたが、それは未だ湯アガリの斡旋で仇名廃止論者の同志として、私と握手してから間もない日でしたのに、もうぐでりんは私の名も忘れてしまつたのかと私は密かに驚きましたが、不図私もぐでりんの名前は何と云つたか知らと考へて見ると、やはり思ひ出せぬのです。
— 牧野信一 『月あかり』 青空文庫
奴との仇名廃止論に深く同意したにも関はらず、ぐでりんの苗字が口に出ないからである。
— 牧野信一 『月あかり』 青空文庫
して見ると湯アガリの仇名廃止論もそれと五十歩百歩でその場限りのものだつたのだらう。
— 牧野信一 『月あかり』 青空文庫
それゆえ、私はここに回を重ねて富者に向かいしきりにぜいたく廃止論を説く。
— 河上肇 『貧乏物語』 青空文庫