若々
若々
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標準
文例 · 用例
独り蕪村がこの点で独歩であり、多くの秀れた句を書いているのは、彼の気質が若々しく、枯淡や洒脱を本領とする一般俳人の中にあって、範疇を逸する青春性を持っていたのと、かつ卑俗に堕さない精神のロマネスクとを品性に支持していたためである。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
その時分は僕等もまた少年時代の心もちがぬけないで、たいさう純樸な若々しい情緒をもつて居たので、お互に浪漫的な小曲をかいてゐた。
— 萩原朔太郎 『室生犀星の印象』 青空文庫
忙しい仕事から漸く暇を得たやうに、二つの若々しい健康さうなその顏は上氣して汗ばんでゐた。
— 有島武郎 『實驗室』 青空文庫
それでも今晩立つのだといへば、若々しく、私は東京の下宿屋の有様なぞをも、フト思ひ浮かべたりするのであつた。
— 中原中也 『亡弟』 青空文庫
若し、若々しい言ひ方が許して貰へるなら、私はその当時、宇宙を知つてゐたのである。
— 中原中也 『我が生活』 青空文庫
氏は実に誠実な人で、いつ迄経つても若々しい。
— 中原中也 『萩原朔太郎評論集 無からの抗争』 青空文庫
しかもこの儘に、埋没させるには、あまりに華やかに、あまりに麗はしく、若々しい川の姿である、Rev. LO, Roke といふ日本へ来たことのある英国人は、五六年前、倫敦の王立地学協会で、講演して、「およそ全世界に見られ得るほどの川の純美は、凡て天竜川にあつまつてゐる。
— 小島烏水 『天竜川』 青空文庫
それでも博士は、意に介しなさることなく、酔客ひとりひとりに、はは、おのぞみどおり、へへへへ、すみません、ほほほ、なぞと、それは複雑な笑い声を、若々しく笑いわけ、撒きちらして皆に挨拶いたし、いまは全く自信を恢復なされて、悠々とそのビヤホールをお出ましになりました。
— 太宰治 『愛と美について』 青空文庫